ファンタシースターオンライン EPISODEⅢ カードレボリューション [編集]
PSO > ファンタシースターオンライン EPISODEⅢ カードレボリューション
概要 [編集]
正式名称は『Phantasy Star Online Episode Ⅲ C.A.R.D. Revolution』。
2003年11月27日にニンテンドーゲームキューブで発売された。
『ファンタシースターオンライン』のEPISODEⅢだが、「オンラインカードゲーム」なため、EPISODEⅠ・Ⅱまでとはシステムが異なる。
だが、オンラインサーバーはPSO EPⅠ&Ⅱと同一のため、EPⅠ&Ⅱのユーザーとも交流が可能だった。
EPISODEⅢ専用のビジュアルロビーも存在した。
ストーリーは、EPISODEⅠ&Ⅱの21年後のラグオルで起きた、C.A.R.Dと呼ばれる新技術を巡る、「ハンターズ」と「アークズ」の争いを描いた作品。
プレイヤーはパイオニア2総督府所属の指揮官となり、各キャラクター(登場人物)に指令を出し、カードで戦うというもの。
ラグオルの開発を進めたい総督府と、総督府に反旗を翻しラグオルを保護しようというアークズとの戦い。
ハンターズとアークズ双方の視点から物語を追っていくことになる。
パッケージに記載されてるキャッチコピーは「ラグオル三部作、完結」。
エンディングでは、ラグオルに降下していくパイオニア2の姿が観れる。[1]
EPISODEⅠ&Ⅱと共に、2007年3月31日にオンラインサービスが終了した。
ゲームシステム [編集]
- シナリオモード
- ハンターズとアークズの両陣営、どちらかを選択しプレイする。
オフラインなので両陣営のストーリーを追うことも可能。
ストーリーはミッション方式で、ミッションクリアや、司令官と各キャラクターとの会話で次のミッションが発生する。
要所にはビジュアルシーンが用意されている。
- カード対戦
- オンラインで、他のプレイヤーと対戦で遊ぶモード。1 vs 1、または2 vs 2の対戦が楽しめる。
カードの種類は、「キャラクター」、「アイテム」、「アシスト」、「アクション」カードがある。
なお、アークズ側はアイテムカードの代わりに「エネミー」カードを使用できる。
対戦はターン制で行われ、いくつかのフェイズ(段階)に分けられる。
基本的な流れは、ターンの最初に「ダイス(サイコロ)」を振って「ATK/DEFポイント」を決定。
手札内の使用カードを決めて移動、配置。相手のカードに攻撃を行なう。
手札の中に要らないカードがあれば捨て、山札からカードを補充。→相手のターンへ。
両陣営がこれを繰り返し、最終的に対戦相手のキャラクターカードのHPを0にした方が勝ちとなる。
また、観戦用のルームを作成し、フレンドなどの対戦を観賞するモードもある。
世界観・用語 [編集]
- C.A.R.D.
- 『Compressed Alternate Real Data』、疑似データを圧縮してカードサイズに収めている。
「菌」と呼ばれる物質を使用しており、「菌」の持つ力で武器やエネミーなどのデータをカード状のデバイスに入力し、現実世界に疑似データとして再構築している。
ただし再構築されたアイテムやエネミーは、所詮データが再現されてるだけにすぎず、自律行動を取ることはできない。
- 菌
- 謎の物質。この世界に「菌」をばら撒いている存在がおり、それを知ってか知らずか「菌」を有効活用するための研究が続けられている。
「菌」は、物質を分解・再構築できる力があり、C.A.R.D.技術に用いられている。
性質的には「D型細胞」にやや近似している。
- C.A.R.D.研究所
- パイオニア2総督府の管理下にあり、パイオニア2ラボ直属の組織、研究所。
C.A.R.D.技術の研究と、データの収集を行なっている。
- モルグ
- C.A.R.D.研究所の別称。誰が呼び始めたかは不明だが、あまりいい意味ではない。
- パイオニア2
- 『PSO EPⅠ&Ⅱ』から21年経った今でも、惑星ラグオルの衛星軌道上に停滞している大型移民船。
様々な妨害や困難な出来事が続き、移民計画を実行に移せないままでいる。
既にコーラル本星からは、一国家として独立している。
21年の間、船の中で生まれ育ち、本星を知らない「シップチルドレン」が多く存在する。
かつてのパイオニア2総督であったコリン・タイレルは本星政府に解任され、愛する一人娘を失った悲しみを抱えたまま失踪した。
その後、ドル・グリセンという人物が総督に就任するも、独裁政治を行なったことで反乱が起きている。
また、人口増加と資源の枯渇に悩まされており、喰い扶持を減らすためにアンドロイドが大量に虐殺された「OPSS事件」があった。
- OPSS事件
- A.U.W.3098に起きた、アンドロイドの大量虐殺事件。
この事件を機にアンドロイドの人権は見直され、名称も「ヒューマノイド」へと変わっている。
- ハンターズ
- 『PSO EPⅠ&Ⅱ』の頃はフリーの傭兵や冒険者が登録されている「ハンターズギルド」だったが、現在は総督府直属の組織となっている。
総督府から任命を受け、ラグオルに降下し活動している。
- アークズ
- パイオニア2に真の自由を!という大義名分で設立された、反政府組織。
惑星ラグオルの開発を妨害し、環境保護を掲げている。
- アンプラム・アンブラ
- この世界に「菌」をばらまいている元凶。
消滅の際にダークファルスが産み落とした繭や卵のようなモノ。
「菌」を繁殖して有望な人材へ感染させ、それを媒体にダークファルスを復活させようとしている。
「大いなる陰」と呼ばれる存在で、本作の真のラスボスである[2]。
フィールド・ダンジョン・施設 [編集]
- モルティスの泉
- 木々に囲まれた泉。密かにラグオルの観光名所としても人気がある。
- カエルムの塔
- かつて、パイオニア1の先遣隊が建造した輸送機関。
- ラウムの神殿
- ラグオルの地表で発見された古代文明の神殿。
- ルプスの森
- PSOの森エリアの正式名称。
- テネル海岸
- ガル・ダ・バル島の海岸地区の正式名称。
- ネビュラ高地
- ガル・ダ・バル島の高山地区の正式名称。
- ドロル・オドル
- 肉壁で構成されたグロテスクなダンジョン。何かの生物の体内のようでもあるが、詳細は不明。
- モーラ・ヴェンティのフォトン整流所
- 風車型の整流機を通してパイオニア2へフォトンを送っている場所。
- ヴィア・タバス
- ラグオルをスムーズに移動する目的で造られた高速移動網。
PSO EPISODEⅢの登場人物 [編集]
- イノリス
- ヴィヴィアナ
- オルランド
- ガイキルド
- キルリア
- クランツ
- グルスター
- サリガン
- シルファ
- ステラ
- テイフー
- ドル・グリセン
- ペンターグラス
- レルミトス
- エンドゥー
- 赤い髪の青年。作中ではSキャラカードに分類されている。
使用武器は「フロウウェンの大剣?」。
- オーガン
- クレイヌ
- ケイシー
- ござる口調で話すレイマー。
- ブレイク
- ヘイズ
- ペコ
- メモル
- リオ
- ルーラ
- ルフィナ
- レイズ
- レッド
- 総指揮官。ドル・グリセン体制に絶望し反旗を翻した張本人。
娘が2人いたが事故で亡くなっており、そのことも軍部およびパイオニア2ラボへの不信の動機となっている。
- カストル
- レッドの娘によく似た外見のクローン兵士。
- ポルックス
- カストル同様、レッドの娘によく似た外見のクローン兵士。
マルチエンディング [編集]
使用可能なキャラクターのうち、ハンターズ陣営ではシルファ イノリス クランツ
アークズ陣営ではブレイク エンドゥー ルーラのそれぞれ3人には特定の条件で見ることができる個別のストーリーが用意されている。
1周目のラスボスはカストルとポルックス[3]というクローン姉妹。
陣営によって戦うことになる相手が異なり、ハンターズ陣営ではポルックス アークズ陣営ではカストルという具合に分かれている。
また、どちらかの陣営を1度クリアした状態でないと戦うことができない真のラスボスとして、アンプラム・アンブラが存在し、
両陣営ともに1周目におけるラスボス(ポルックスあるいはカストル)を倒した後そのまま連戦となる。
戦闘BGMは『"IDOLA" The Strange Fruits』、小林秀聡?の手によるもの。
開発秘話 [編集]
以下の出典元はいずれも『PSO2放送局』#36 -『PSO』15周年記念 15時間生放送スペシャル!-より。
当初は『PSO』のナンバリングでもEPISODEⅢでもなく、外伝やスピンオフ的な感じの別システムで出すゲームとして開発していた。
カードゲームになった理由[4]は、開発当時は市場でTGC(対戦型のトレーディングカードゲーム)が流行っていたから。
しかし、想定していたより開発に時間がかかってしまったため、PSOのEPISODEⅢとして出すことにしたという。
関連項目 [編集]
関連ページ [編集]
- *C.A.R.D.?(『PSO2』に実装された武器迷彩?)
外部リンク [編集]
コメント [編集]
©SONICTEAM / SEGA, 2000, 2003, 2004-2010
長年の時を経て、ようやく正式にラグオルへ移住可能になった。
アークズ陣営でのみ。
カストル、ポルックスという名前は黄道12宮の「双子座」にまつわるギリシャ神話に登場する兄弟神から。
節政氏曰く「(開発陣が)疲れてたんじゃないですか?」