ファンタシースターオンライン [編集]
ファンタシースターシリーズ > PHANTASY STAR ONLINE
概要 [編集]
開発・運営 | SONICTEAM?(ソニックチーム)[7] |
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プロデューサー | 中 裕司?[8] |
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メインデザイナー | 酒井 智史? |
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イラスト・キャラクターデザイン | 水野 暁一 |
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サウンド | 小林 秀聡? 熊谷 文恵 床井 健一(EP3) |
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EDテーマ | EPⅠ:『Can Still See The Light』 作曲:熊谷 文恵 |
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EPⅡ:『World with me』 作曲:熊谷 文恵 |
ドリームキャスト、ニンテンドーGC(ゲームキューブ)などで発売された、SEGA初のオンライン対応ロールプレイングゲーム。
『PHANTASY STAR ONLINE』の頭文字を取って『PSO』と呼ばれている。
キャッチコピーは、『「はじめまして」から はじまるRPG』、『英雄は、ひとりじゃない』。
プレイヤーがクリエイトしたキャラクターは移民船『パイオニア2』から惑星ラグオルの地表へと降り立ち、
消息の途絶えた先遣隊「パイオニア1」の足跡を辿りながら、新米「ハンターズ」として様々な任務へ向かうことになる。
ストーリーは、後続の『PSU』や『PSO2』のような「ストーリーモード」や「ストーリークエスト」という形では存在せず、
惑星ラグオルのフィールド上に設置されている「メッセージカプセル」をプレイヤーが読んだり、
ハンターズギルドで受注できる「クエスト」を達成していくことで登場人物達の行動や台詞が徐々に変化し、それらからストーリーを感じ取るような設計がなされている。
これは、オンライン対応RPGということで、フレンド達とのプレイや限られた時間でのプレイの邪魔にならないよう制作側が配慮したものである。
この手法は「PSO廃人」を自称する「永野 護」氏に非常に高く評価された。
また、2000年に開催された「一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会」主催の『第5回 日本ゲーム大賞』で優秀賞、ゲームデザイン賞、プログラミング賞、最優秀ニューウェイブ賞を受賞して大賞に輝いている[1]。
開発はPS4部作と同じ『ソニックチーム?』。プロデューサーは中 裕司?。
ガル・グリフォンやオルガ・フロウなどのエネミーデザインをメインデザイナーの酒井 智史?が担当。
プロローグ [編集]
「パイオニア計画」・・・ それは、母なる大地の衰えにより余儀なくされた大規模移民計画である。
無人探査機によって発見された惑星「ラグオル」に超長距離惑星間航行用の移民船「パイオニア1」が到着した。
移民団は調査を行い安全を確認、本格的に居住のための開発を開始。周辺地域の環境を整備し、生活の拠点となる「セントラルドーム」の建設に乗り出した。
・・・そして7年後。
「パイオニア1」からの招聘を受けて、本格的な第二移民船「パイオニア2」が惑星「ラグオル」を訪れる。
衛星軌道上に「パイオニア2」が到着し、「セントラルドーム」と通信回線を開く直前、惑星表面上に大爆発が発生。
「セントラルドーム」との通信は途絶えた。
いったい、惑星「ラグオル」に
何が起こったのだろうか・・・。
各エピソード [編集]
ドリームキャスト(DC版)で発売された『PHANTASY STAR ONLINE』を筆頭に、ゲームキューブ(GC版)やXbox版、Windows PC版などで移植やリメイクが行われ、オンラインサービスが展開されていた。
DC版は2000年12月21日に、Windows PC版は2001年12月20日に発売。
GC版とXbox版の『PHANTASY STAR ONLINE EPISODEⅠ&Ⅱ』はそれぞれ2002年9月12日(GC)と2003年1月16日(Xbox)に発売された。
PSOはEP4の『PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst』まで続き、2010年12月27日に全てのサービスが終了した。
EPISODEⅠ [編集]
無印PSO、『PHANTASY STAR ONLINE』。
ラグオルの遺跡に封印されていたダークファルスの封印を、闇の力に操られたパイオニア1の科学者達が解いてしまったことから壮絶な戦いの幕が上がった。
プレイヤーは、総督府のコリン・タイレルに呼び出され、消息を絶ったパイオニア1の乗員達の探索とラグオルの調査を依頼される。
(ついでにという名目で、秘書からタイレル総督の娘「リコ・タイレル」の捜索も頼まれる)
EP1では、そのリコというハンターの足取りを追いながら、ラグオルに隠された謎を解いていくことになる。
ラグオルの地下、遺跡に到達できた時、プレイヤーは何を見るのか……?
EPISODEⅡ [編集]
『PHANTASY STAR ONLINE EPISODEⅠ&Ⅱ』で追加された。
EPⅠも同梱されており、本作で両方のエピソードを遊ぶことができる。
EPⅡでは、EPⅠのリコのように、とある軍人がフィールド上に残した記録/通信装置で、その軍人の足取りを追うことになる。
パイオニア2のラボからの依頼で「ヴァーチャル空間」である「VR神殿」と「VR宇宙船」で戦闘データの採取と特殊な任務を指示される。
メインの舞台となっているのは「ガル・ダ・バル島」にある「中央管理区」と「海底プラント」。
後にGCで発売された『PHANTASY STAR ONLINE EPISODEⅠ&Ⅱ Plus』では、ゲームボーイアドバンスとケーブルで接続し[2]、ミニゲームをダウンロードして遊ぶことができる機能も搭載されていた[3]。
EPISODEⅢ [編集]
突然カードゲーム化した。正式名称は『PHANTASY STAR ONLINE Episode3 カードレボリューション』。
EPISODEⅠ&Ⅱの21年後のラグオルで起きた、C.A.R.Dと呼ばれる新技術を巡る、「ハンターズ」と「アークズ」の争いを描いた作品。
パッケージに記載されてるキャッチコピーは「ラグオル三部作、完結」。
PSO ep1&2と共に、2007年3月31日にサービスが終了した。
EPISODEⅣ [編集]
従来のアクションRPGに戻っている。2004年7月8日正式サービス開始、2010年12月27日サービス終了。
正式名称は『PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst (ファンタシースターオンライン ブルーバースト) 』。
オフラインモードがなくなり、オンライン専用ゲームとなった。
EPⅠとEPⅡの内容をベースにバランス調整され、EP4の追加ストーリーとオリジナル要素も盛り込んだ。
世界観・用語 [編集]
- ラグオル
- PSOの舞台となる『惑星ラグオル』。
森、洞窟、坑道、遺跡、VR (ヴァーチャル) 空間、海底プラント、砂漠など後のシリーズでも定番となったステージが多い。
詳細はラグオルを参照のこと。
- コーラル本星
- PSOの登場人物達の母星。人口増加と環境汚染、そしてそれらに端を発した資源の奪い合いによる戦乱が長きに渡って続いている。
ラグオル方面から飛んできた隕石をきっかけに、人類はコーラル星から出発し大規模移住計画を実行する。
後の作品では後世に別の名で呼ばれていることが語られている。
- パイオニア2
- プレイヤーキャラクターおよびNPC達の拠点となっている惑星間航行用の大型移民船。
詳細はパイオニア2を参照。
- ハンターズ
- 傭兵のようなもの。
プレイヤーがクリエイトしたキャラクターは「ハンターズギルド」に登録され、方々から依頼された任務に赴く。
詳細はハンターズを参照。
- パイオニア1
- 「パイオニア計画」のために建造された移民船。
軍人や科学者を多く乗せた先遣隊であり、AUW3076にコーラル本星から出発し、約7年の歳月をかけて惑星ラグオルに「セントラルドーム」を完成させた。
ラグオルの衛星軌道上に到達したパイオニア2がセントラルドームへの通信回線を開こうとした時、ラグオル地表に謎の大爆発が起きてパイオニア1からの通信が途絶える。乗員の安否は不明。
PSOのマイキャラクターは、総督府からの依頼でラグオルの調査に乗り出すことになる。
先遣隊の船であったため、武器や防具を豊富に積んでいた。
そのため、プレイヤー達が現地で入手する軍用武器などは、エネミーに奪われた武器や各地に放置されている先遣隊の遺物を回収しているという、違和感のない設定を作り上げた。
- セントラルドーム
- 人類の移住用に『惑星ラグオル』に建造された巨大なドーム。「パイオニア計画」の要だったが、謎の爆発事故で状況が一変する。
余談だが『PSO2』で「期間限定緊急クエスト」として配信されている『アークスシップの炎渦』は、本作のクエスト『セントラルドームの炎渦』が元ネタ。
使用BGMは「Burning Hearts ~炎のANGEL~」。
- パイオニア計画
- 戦争と環境汚染、人口爆発などの理由により、人類が可住できる新天地を外宇宙に求めてコーラル本星から旅立つという、大規模な移住計画。
- ブルーバースト
- ラグオルで起きた謎の大爆発(ダークファルスの復活で発生)を後にこう名づけた。
衛星軌道上からでも爆発が確認されたことから凄まじい規模だと思われる。
セントラルドームは半壊したが、ラグオル地表は、地形も自然物も破壊されていないという不思議な状況だった。
オープニング映像を注意して観ると、爆発の時にダークファルスらしき生物の影が確認できる。
- 三英雄
- 「ドノフ・バズ」、「ゾーク・ミヤマ」、「ヒースクリフ・フロウウェン」の3人。
本星の軍で武功を挙げた者が、民間人や政府からそう呼ばれ、英雄に祀り上げられている。
- ブラックペーパー
- パイオニア2内の裏組織。
本星の政府(10ヵ国連盟)の裏の顔でもあり、表向きは破壊活動や暗殺任務を生業としている。
- D因子
- ラグオル方面からコーラルに飛来した隕石に付着していたもの。「異常フォトン」とも呼ばれる。
フォトンの発見以降、飛躍的に発展していたコーラルのテクノロジーでも解明できなかった。
通常、フォトンには意志はなく、純粋なエネルギーとして存在しているだけだったのに対し
このD因子には、進化しようとする意志のようなものが存在したことが「異常フォトン」と呼ばれる所以となっている。
単純な生命体から人工生命、果ては無機物にまで侵食・融合を行い進化しようとする。
また、この「D因子」の研究によってエモーショナルAIという技術が誕生し、生体防具「マグ」が開発されることになった。
- 遊覧船グラン・スコール
- パイオニア2に何者かが秘密裏に搭載していた小型の遊覧船。
パイオニア2がセントラルドームとの通信を開始する前に勝手に降下を始めており、後に救出されたルピカ以外の乗員が一人もいないなど不審な点が多い。
- セクションID
- PSOのゲームシステムのひとつ。
ゲーム開始時のキャラクターメイキングでキャラクター名を決定すると、その文字により独自の計算式に従って奇数IDと偶数IDに振り分けられ、設定されている10種類のカラーに分けられる。
自分がどのIDになったかはマイキャラクターの首や胸にあるマークとチャットのフキダシのキャラクター名表記部分のカラーで判断可能。
このシステムによって、コンテナやエネミーからのドロップアイテムの傾向、マグの進化パターン、シティの鑑定士の姿などが違ってくる。
(「○○は出にくいが、××は出やすい」「△△は全く出ないが、??は普通に出る」「○○も△△も露骨に出ない」など)
また、パーティープレイでは[4]パーティーリーダーのIDでパーティーメンバー全員のドロップテーブルが決定される。
『PSO2』ではこのセクションIDのエムブレムを模したステッカーが「ラグオルメモリ」の交換アイテムとして実装されている。
- 総督の部屋に寄って行く?>みんな
- チャットのワードセレクト機能によって生成された、おもしろい文の例1。なぜか流行った。
『PSO2』でもチームルーム「パイオニア2」で総督の部屋(執務室)を見ることができる。
- アイスアイスアイス>みんな
- チャットのワードセレクト機能によって生成された、おもしろい文の例2。なぜか流行った。
ちなみにPSPo2のダウンロードミッション『トロとクロのPS冒険日記』でクロが唐突にこれを発言したことからPo2ユーザーにも認知された。
- 突然だが、ワシの命は あと30分じゃ!
- 三英雄の一人、ドノフ・バズの迷言。
内容は割とシリアスめなクエストなのだが、この台詞のせいでドノフ・バズという人物がコミカルな爺さんとして認識された。
現在でも一部のPSO出身ユーザーに語り継がれている。
PSOの登場人物 [編集]
詳細はファンタシースターオンラインの登場人物を参照。
季節イベント [編集]
※この項目の情報募集中です。
季節ごとのイベントクエスト配信と、パイオニア2のシティやビジュアルロビーがイベント用の装飾とBGMに彩られる。
イベント名 | クエスト名 | 時期 | 備考 |
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お正月 | 『お年玉プレゼント』 『クレアの取引』 『Maximum Attack 3 Ver2』 | 1/1〜1/16頃 | |
バレンタイン | 『バレンタインイベント』 『ガロンズショップ バレンタインVer』 『クレアの取引3』 | 1/30〜2/20頃 | 女性キャラクターのみ受注可能 |
ホワイトデー | 『ホワイトデーイベント』 『総督の贈り物』 『クレアの取引4』 | 2/27〜3/20頃 | 『ホワイトデーイベント』は男性キャラクターのみ受注可能 |
イースター | 『クレアの取引』 『闘技場クエスト』 | 3/20〜4/10頃 | エグ・ラッピーが登場していたが『PSO2』とは姿が異なる |
ハロウィン | 『パイオニア ハロウィン』 | 10/10〜11/7頃 | かぼちゃを被ったラッピーが登場していたが『PSO2』のラタン・ラッピー?とは姿が異なる |
クリスマス | 『パイオニア クリスマス』 | 12/4〜12/25頃 | |
開発秘話 [編集]
以下の出典元はいずれも『PSO2放送局』#36 -『PSO』15周年記念 15時間生放送スペシャル!-より。
本作の企画段階では週刊少年漫画のような世界観のアクションRPGで、島を大きく発展させていく等の要素を取り入れる予定だった(タイトルも全く別の名前[5]だった)。
しかし、企画は中々まとまらず漠然としていた。
その頃、開発メンバーは各々試行錯誤を繰り返しながら色々なものを制作中で(酒井Pは動くドラゴンの開発に力を入れる等)そうする内に「SFにしよう」という話になり、『ファンタシースターシリーズ』の流れを汲む作品として世に出すことが決定した。
当初、本作の拡張ディスクでもあるEPISODEⅠ&Ⅱは『PSO2』として制作する予定だったが、「時間がかかるからやめろ」と却下されたためにそのまま修正&拡張版として発売された。
また、ドリームキャスト発売後もハードの(ネットワークモデム搭載)性能をフルに生かしたゲーム作品が全くなかったために、対戦型アクションゲーム『チューチューロケット!』でネットワーク周りの様子を見て、そのシステムを本作にも搭載することにしたという[6]。
実装当初は不安だったが、ユーザー達が開発陣の予想を超えてオンラインで遊んでくれたことに驚いたという。
そして、SEGA社内にもPSO廃人を生み出す結果となってしまい、社員が出社してこないなどの弊害が発生した。
関連項目 [編集]
- ファンタシースターZERO
- ソニックチーム?(PSO2攻略まとめWiki)
- 中 裕司?(PSO2攻略まとめWiki)
- 酒井 智史?(PSO2攻略まとめWiki)
- 小林 秀聡?(PSO2攻略まとめWiki)
外部リンク [編集]
コメント [編集]
©SONICTEAM / SEGA, 2000, 2003, 2004-2010
第5回日本ゲーム大賞 受賞作品一覧:ttp://awards.cesa.or.jp/2000/ 「第5回日本ゲーム大賞」 発表授賞式レポート:ttp://awards.cesa.or.jp/2000/report.html
※ジョイキャリーシステム
特定のクエストをクリアでいつでもダウンロード可能。ダウンロードできるミニゲームは、「NIGHTS -SCORE ATTACK-」「みんなでぷよぷよ」「チャオのプチガーデン」「チューチューロケットパズル」の4つ。
PSOでは同じ部屋でクエストを受けるメンバーのことを「パーティー」ではなく「チーム」と呼んでいた。「パーティー」と呼ぶようになったのはPSOBBで現在の意味での「チーム」ができてから。
企画段階では『サードワールド』というタイトル。
余談だが『チューチューロケット!』は新人社員が作ったミニゲーム作品が元になっているという
SEGA コンシューマーゲーム開発部門のひとつ。2015年現在はブランド名として残されているのみ。
元「株式会社ソニックチーム」代表、現「株式会社プロペ」社長